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全国の旅・熊本甲斐市と山梨市 湯巡りの旅
第1日目 大船駅→新宿駅→竜王駅→山口温泉→名取温泉→竜王駅→岩下温泉 第1日目
(膝小僧の泡)山梨県は意外と名湯が多い。 甲府市は温泉の銭湯が結構多く良い源泉に恵まれた銭湯が多いし、その他の市や町でも、隠れた名湯が散見される。 昭和町のフカサワ温泉は泡が身体にまとわりつく名湯だが、同じようなあわあわの名湯が甲斐市(昔の竜王町)にあるという。名前は山口温泉。チャンスを見て訪れてみたいと思っていたが、竜王町の駅近くに名取温泉があり、山梨市には岩下温泉もある。 土日より金曜日発のウイークデイの方が宿泊費は安いし、浴場も空いていると思い、金曜日発の一泊旅行を企画してみた。 ただ、横浜駅発の中央線特急「はまかいじ号」が使えないので新宿駅のあずさ号になった。 ウイークデイの大船駅は通勤客で一杯で、大船始発の湘南新宿ラインの座席確保はうまくいったが、毎日通勤している人には迷惑だったろう。 この線は、当初こそ乗客が少なかったが、次第に客が増え東海道線や横須賀線と混み具合はおなじ位に増えた。
あずさ号に乗って新宿から旅に出るのは何年ぶりか?と追憶に浸っていたが、梅雨に入ってから今年の天候は各地にゲリラ豪雨が襲い、今は静岡、山梨、神奈川各県居座っているという。 笹子トンネルを抜けた甲府盆地は小康状態だったが、天候は良いとはいえなかった。 乗車したあずさ号が竜王駅に停車するとのことだったので甲府駅で各駅停車の電車に乗り換えずにすんだ。
竜王駅は巨大な駅で新幹線の駅を思わせる。 ただ、味も素っ気もない駅で、コインロッカーさえ無かった。 駅前に数台留まっていたタクシーに乗って山口温泉を目指す。 住宅地をいろいろと曲がって山口温泉着。 このページのTop ● 山口温泉山口温泉はブドウ農家がブドウ畑を掘削して温泉を掘り当てたという温泉で、開業は1988年。 現在は住宅街のまっただ中という感じの土地柄。営業は、入浴のみと、休憩込みの入浴との二種類がある。入浴のみは午前9時からで、休憩が入ると10時からの営業とのこと。 玄関正面に受け付けがあり、受付の左側に浴室がある。
脱衣場にはコインロッカーと別サイドに木の棚の両方があり、貴重品はコインロッカーに入れ、衣服は反対側の木の棚において浴室に入る。
薄暗い浴室は、突き当たりに石をあしらった浴槽があり、床も石が敷いてあるのだが滑りやすい。 浴槽には龍を形どった湯口から大量のお湯が注がれ、あふれたお湯が浴室の床を濡らしている。 お湯はぬるめ。ぬるぬる感のあるお湯が身体を包むと、身体に気泡がつき細かい気泡が次第に大きくなっては水面にはじける。 気持ちのよいお湯はナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉(低張性弱アルカリ性温泉)で、加水加温なしで、泉温41.6度とのこと。 内湯の窓から見える露天風呂には、内湯からは直接行くことは出来ず一度脱衣場に出て脱衣場の戸から庭に出る。 外気が涼しい分露天風呂の気持ちよさも極上で、やわらかなお湯の感触はすばらしい。 後から来た客は東京からの二組の夫婦で、隣の女性浴場の露天風呂と大声で話し合っていた。 受付でおやじさんにタクシーを呼んでもらい、名取温泉に向かった。 このページのTop ● 名取温泉名取温泉は竜王駅から徒歩7〜8分の場所で、美術館通りに面しており、山口温泉からは竜王駅に戻る途中にある。
ド派手な黄色の三階建てビルだが、一階は駐車場のみのピロティ建築。 履き物を下足ロッカーに入れてエレベーターで二階に上り、受付に下足ロッカーキーを出すと脱衣場のロッカーキーをくれる。 脱衣場は結構広く、ロッカーは上下半々しか使えないが、中央に衣服のための籠があるので貴重品以外は籠を使えば良い。
浴室に入ると、左手にサウナ室と水風呂があり、右手側に露天風呂、内湯浴室、洗い場などが並ぶ。 内湯浴室には浴槽が三連で並び、手前からあつい湯、中温湯、ジェット風呂となっている。 源泉は飲用可能。 あつめといっても適温で、ぬるぬるのお湯が心地良い。 浴槽の裏側が洗い場で、カランとシャワー栓が並んでいる。 露天風呂は目隠しの塀のため眺望が悪いが外気が涼しい。 名取温泉は町中の湯だが、ゆったりと入浴してもらうことを心がけているらしい。 徒歩で竜王駅に戻る。 JR中央線で数駅新宿側に移動して山梨市駅に着く。
山梨市駅の駅舎は木造の姿の良い駅だったが、駅前は殺風景で、何も気が引かれるようなものはなかった。 タクシーに乗り込んで正徳寺温泉初花に向かう。 このページのTop ● 正徳寺温泉 初花かなり曲がりくねった道で、どこを通っているのかよくわからなかったが、電柱に 根津記念館の看板がかなり続いたので同じ方向に向かっているのだとわかった。根津記念館は根津嘉一郎の実家の邸宅を保存・公開する施設で、山梨県の小学生は必ず一度は見学に訪れる施設だという。 地図で調べた結果、初花とは若干離れていることが後でわかった。 ところで、これから向かう「正徳寺温泉 初花」は、元は養鰻業で、養殖しているウナギが元気で生育も早く評判の良いウナギを出荷していた。 その後ウナギ専門の料理店になり、さらに養殖用の井戸水のミネラル分が高いところから温泉を掘削することにして、一年後に毎分 800リットルのお湯が湧出したとのこと。 同店のホームページによると隣接地に無農薬野菜も栽培し料理店兼日帰り温泉施設の経営にかわったとのことで、今では大評判になている。
初花の前は広い駐車場で中央に玄関があるが、左側の二階建の建物が食事処になっており、右側は渡り廊下で一階建ての建物につながりそこが日帰り入浴棟になっている。 玄関の奥の受付で入浴料金を支払い、先ず昼食にする。 食事処は廊下が広い。 広いガラス窓によって林の中の光を取り入れた個別の食事処となり、二人用〜八人程度用の間仕切りまであるらしく、料亭の雰囲気を醸し出している。 昔から得意のウナギ料理はもちろん、いろいろのメニューを備えており、食事処としても立派に通用するだろう。 われわれは、軽く麺類にしたが、ちゃんとした食事でも良さそうだ。
ここでは、定食のメニューを掲載したい。 このページのTop ● 正徳寺温泉 初花のお風呂受付に申告してお風呂に向かう。脱衣場は受付でくれたロッカーに衣服を収納するのだが、ロッカーはやや小さい感じがした。 浴室は、内湯が窓に沿ってL字型に造られ、手前がぬるめの源泉槽で奥が(加熱による)高温のジャグジー風呂になっていた。 浴槽の反対側は洗い場。
外に出ると大きな露天風呂と建物に沿って露天の寝湯があり、さらにサウナ室、スチームサウナ室の建物もあった。 お湯は低張性アルカリ性の単純温泉で一部自噴。透明で黄褐色のあわあわ温泉は長く入っていると価値が解る。 首都圏から近いので利用価値がある。 このページのTop ● 岩下温泉 岩下温泉旅館の旧館のお風呂受付でタクシーを呼んでもらう。タクシーが来る間、受付の女性と話をしたが、今日みたいに雨の日は入浴客の数が多いとのこと。 岩下温泉旅館に向かう。 岩下温泉旅館は新館で営業しているのだが旧館のお風呂を日帰り温泉として公開しており、旧館は昭和の木造建築を保存しているという。 同旅館の新館と旧館は道を隔てて隣り合っている。 目の前にはホタルが飛び交うという小川が流れている。
新館でチェックインを済ませ、下駄を履いて旧館に行く。 旧館は昭和時代の木造建築をよく残しており、旅館の玄関の左脇には日帰り温泉専用の入り口があり「ゆ」ののれんが掛かっていた。 中に入ると板張りの廊下の先に浴場がある。 左側が脱衣場、右側が地下室に潜るように昔からの大浴槽がある。 先ず脱衣場。木の棚と脱衣用のプラスティック籠の他に昔からの藤製の籠が懐かしい。 こちら側の浴室には小さめの浴槽が二つ連なっていて、奥は加熱した適温のお湯があふれ、左手前の浴槽には28度の源泉があふれていた。 さすがに28度の浴槽は冷たく、加熱した槽で身体を温めては源泉槽に入るのが並の入浴者なのだが、昔からこの浴場が好きな岩下の住民は源泉槽にじっと入るのだとのこと。 昔ながらの源泉槽に向かう。 急階段を7段ほど下ると源泉槽があった。 男女別の脱衣場から共に別階段を下ると、昔は同じ大浴槽に下るのだが、いつからか間仕切りをしたらしく、今は大浴場も昔の半分の大きさだがそれでも大きな浴槽だった。 冷たいお湯に静かに浸かる。かなり前に下部温泉の古湯坊「源泉閣」の大岩風呂にふるえながら入ったことを思い出した。 早々に脱衣場に戻り、衣服を身につけたら、何となく身体がぽかぽかとしてきた。 このページのTop ● 岩下温泉旅館の夕食岩下旅館の食事は食事処で摂る。各テーブルはガスコンロをはめ込んでおり、たとえば山梨の名物のほうとう鍋などを供するのに便利に出来ている。 核家族の人数に応じて、場所が決まり間仕切りなども調節するらしい。 この日の料理は以下の通り。
この日のメニューは品数も量も適切で快適だった。 おかみさんと二人の娘さんが上手くサポートして各席を盛り上げ、笑い声が絶えない食事処であった。 ホタル 夕食後、旅館の長女のほうが、旅館の脇を流れる小川にホタルが出るといって案内してくれた。 旅館の前の小川の橋や川岸で手をたたくとホタルが光りあるいは舞い上がった。 雨のせいか、数が少なかった。雨がひどくなって旅館に戻った。 良い写真は撮れなかった。 このページのTop 第2日目
翌朝岩下旅館新館のお風呂に入った。旅館のお風呂らしく格調のあるお風呂で、加熱された適温のお風呂だった。 ヌルすべ感があり。気持ちよかった。
このページのTop ● 予定変更朝食岩下旅館の朝食は食事処で摂った。 通常の旅館の朝食で和食。特記することはなし。 予定変更 さて、この日の予定なのだが、山梨市の市営共同浴場がいくつかあり、市の運営するバスで湯巡りが可能なので廻ってみることにしていた。 ところが、数日来の梅雨前線の活発化で、山梨の富士地域、神奈川件の西部と湘南地区で大雨注意報が出ており、中央道に速度制限などが出ていることがテレビ報道でわかった。 タクシーを呼んでもらい、山梨市駅に着き所定の特急より早めの列車の座席に変更してもらった。
早めの特急かいじ号はほとんど満席で、家人と隣り合う席は取れなかった。 甲斐市と山梨市の湯巡りはちょっぴりと充足感の足りない旅で終わった。
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